2015年4月16日木曜日

凛の再焼成(リペア)

1本のオカリナを、長く使用していますと、育ってきて音色は良くなるのですが、その他にも変化が生じます。
トーンホール回りは、輪染みが出来て黒光りしてきます、これは演奏には支障ありません。
ウィンドウェイには、つばの成分が付着して結露しがちになり、結露すると高音が出なくなります、これはちょっと困りものですが、いずれも、一生懸命練習した結果の、勲章のようなものですね(笑) 
どちらも経験したことが無い・・・なんて人は、「ラッキー!」なのではなく、単なる練習不足と思います(爆)

冬場は、低温によっても結露が起こるので、二重苦です(笑)
音が出なくなることについては、こちらに詳しく→ http://www2.wind.ne.jp/ocarina/one/denai.html

この つばによる目詰まりは、焼成し直せば、症状が無くなります。
暮れに、凛の焼成を行ったときに、一緒に窯に入れるハズが、管理人、うっかり入れ忘れました。一旦 窯に火を入れたら、途中でオカリナを追加するなんてことは出来ないのです。

とうとう、3曲吹くと楽器が冷えて高音が出なくなるので、3曲吹いてはユタポンで温め直し・・・。これでは、練習になりません。
どうにも具合が悪いので、緊急焼成する事に致しました。

再焼成も、粘土から焼成するのと変わりませんので、時間も手間もかかります。たった1本の再焼成も、20本の新規焼成も同じなんです。でも、手間はかかっても、焼き上がれば、もとのコンディションに戻ります。

しかし、どんなオカリナでも、再焼成できるわけではありません。
表面に塗ってあるものは、塗料もニスも焼き切られてしまいますから、ザラザラな素焼きに戻ってしまいます。
欠けてしまって、接着剤でくっつけてある物もダメです。接着剤が溶けて離れてしまいます。

オカリナのリペアについては、こちら →  http://www2.wind.ne.jp/ocarina/joho/repair.html

購入したメーカー・制作者は、通常 リペアには応じてくれませんが、ナイトオカリナ(大塚楽器)には、リペアサービス部があります。
自社製品(ナイトオカリナ)はもちろん、他メーカー・制作者の楽器のリペア相談にも、のってくれるそうですので、せっかく育てたお気に入りオカリーナにお悩みが有りましたら、諦める前に相談してみたらいかがでしょうか!

そうそう・・・コンディションが悪くなったら、「新しい楽器が買える!」と喜んじゃう人もいるようですので、「何が何でも直して使え!」とは、言いませんが・・・・(笑)
雨降りで寒いので、火を落としましたら、たちまちこの温度まで下がりました。

一晩明けてやっとこの温度↑、窯の蓋が開けられます。 
↓飛び出しているのが温度計のセンサーです。

 発掘(笑)

上のオカリナは、表面が黒っぽく、下(手前)のオカリナ表面は白っぽく、反面裏側は、上のオカリナが白っぽく、下(手前)のオカリナは黒っぽく焼き上がりました。
この表面の色の違いは、その上の写真を見ていただけば想像出来ると思いますが、置き方、置き位置による差です。この効果をねらって、わざといろいろな置き方をして焼成します。

手前のオカリナ 左手親指の輪染みが、焼いても消えませんでしたね(笑)

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