2013年12月3日火曜日

92歳現役ピアニスト

室井摩耶子さんのトークコンサートに行ってきました。
大正10年生まれ92歳の室井さんは、小柄でチャーミングなおばあちゃまという感じの方なのですが、バリバリの現役ピアニストさんです。
クラシックコンサートは、お客様の入りの悪い当地ですが、小ホールが満席になりました。管理人、鍵盤のよく見えるかぶりつきに席がとれまして、タッチがよく見えました。
お手手は、年齢相応でしたが、軽やかな指運びによって紡ぎ出される一粒一粒の音は、とても表情豊か!
トークコンサートなので、ピアノ奏法のお話などをしてくださいました。印象的だったのは、楽譜通りに弾くのと、音楽的に弾くのとの違いでした。
「この曲はやさしいから、少し練習すれば弾けますから皆さんも弾いてみて下さいね。」とおっしゃいながら、ベートーベンの月光の曲を弾き比べて下さいましたが、雲泥の差なのです。音楽とは、表現するとはどういうことか・・・プロの技を見せつけられた思いです。(生演奏だったので、なおさら際だったのでは無いかと思います。)
普通のピアノコンサートのように弾かれるだけだったら、「今日の演奏会は良かったね、さすがにうまいね。」 でおしまいだったかもしれません。

楽譜通りに演奏するのさえ、アマチュアにはとても難しいです。
でも楽譜通りに演奏する事は、演奏の端緒であるに過ぎません。
「演奏本番は心を込めて!」と思っても、楽譜通りに演奏する事すら、ままならない状態では、「心を込める」とか「音楽的に表現する」ということは、何をどう感じて具体的にどうすべきなのか、その方向性すらわかりません。
とても感動的に、音楽について、演奏すること、表現することについて、考えさせられるコンサートでした。

考えてばかりいて、練習しない管理人、猛反省!
オカリナ奏者の命 お手々のシミが気になるからと美白クリームを塗っている場合ではありません(爆)

室井さんは、なんと、とうに昇天してしまった私の両親よりも1歳お姉さんでした。
オカリナ奏者は、いったい何歳まで現役でコンサート活動ができるのか? なんて事も考えてしまいました。
なんて書いてあるのかわからない「サイン」ではなく、「署名」という感じです。

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